台湾の文化

台湾の水道について~水道代は?水道水の安全性は大丈夫??~

生活する上で、というより生きていく上で欠かせない「水」。 水道水は切っても切り離せないライフラインです。 日本人が外国に行く際には必ず水に関する知識は抑えておくことをオススメします。 基本的に日本は水道水を飲むことができ […]

台湾の文化

生活する上で、というより生きていく上で欠かせない「水」。
水道水は切っても切り離せないライフラインです。
日本人が外国に行く際には必ず水に関する知識は抑えておくことをオススメします。
基本的に日本は水道水を飲むことができますが、通常、外国ではそういったことはなく、水を飲むことで腹痛など起こすケースが多いのです。
台湾旅行をする方や、台湾に滞在する方、そして台湾進出を検討している方のために、こちらでは台湾の水に関する情報をまとめましたので、ぜひご参考にしてください。

台湾の水道水は飲めるのか

結論から言うと、台湾の水道水は「飲めません」。
人によって飲んでも問題ないという人もいるのですが、基本的には水道水をそのまま飲用するのはやめておいたほうがいいです。

実をいうと、台湾の水道水を管理している「環保署」という行政機関は、「台湾の水道水は飲める」としています。

というのも、台湾における水道水の検査基準をクリアしている割合は年々上がってきており、2016年(上図の105年がそれにあたる)では不合格率は台湾全体の0.08%と、水道水自体の安全はかなり確保されてきているように思えます。

(出典:環保署飲用水水質監測資訊網)

それでも台湾の人々はなかなか水道水をそのまま飲もうとしません。
何故なのでしょうか。

理由➀:公共の水道管の損傷と老朽化

台湾では地震が頻繁に起こります。それによる地形の変動もかなり大きいので、公共の水道管、つまりパイプラインの損傷が激しい箇所もあるのです。
また台湾のパイプラインは古いままであり、それも損傷の進行具合を高めている一因です。
台湾の「台灣自來水公司」調査によると、2013年の実質的な水漏れ量は年間約6億立方メートルというデータも出ています。
修復が進まない原因としては、資金や技術者の不足といったことがあるようです。

理由②:自宅の水道管や貯水庫も老朽化が進んでいる

公共の水道管が新品に交換されていても、自宅の貯水庫や水道メーターより自宅に近い水道管が古い物件も多くあるようです。
特に台湾は古いアパートやマンションが多く、自宅の水道管が老朽化していると分かっていても、交換作業が複雑になるためになかなか交換に踏み切れない住民も多いようです。
その場合、自宅内の蛇口に浄水器を設置するケースも少なくありません。
「環境保護署」の調査によると、貯水庫や給水塔が定期的に清掃されている割合は、全体の52.7%(2013年)というデータもあります。
作りたての水道水そのものは飲むことが出来ても、家庭やホテルなどで水道水をそのまま飲むことは避けた方が良さそうです。

以上の理由から、台湾では水道水をそのまま飲まないほうがよろしいでしょうか。
ではどのように飲み水を確保するのか、台湾の飲料水事情について説明します。

台湾の飲料水について

水道水が直接飲めないならどう飲めばいいの?
なんて困惑している方もいらっしゃるかと思われます。
ご安心ください。台湾は比較的飲料水が入手しやすい環境が整っています。
下記には飲料水の確保の方法についてまとめました。

自來水とミネラルウォーター

コンビニやスーパーに行けばペットボトルの水が売っています。
ペットボトルに入っている水でしたら問題なく飲めます。
ペットボトルの水には「自來水」と「ミネラルウォーター」の二種類があります。
ミネラルウォーターは日本と同じですが「自來水」というのは見慣れない言葉かと思います。
「自來水」というのは、要するに水道水をろ過して安全に飲めるようにした水という意味です。つまり安全に飲める水道水を指します。
安全に飲めるようにはなっていますが、結局は水道水です。ミネラルウォーターの方がより安全で味も良質です。
ただ「自來水」の方が安価で入手できます。ミネラルウォーターは台風などがくると売り切れてしまうこともよくありますので、ご注意ください。

自來水 5元(20円)〜10元(40円)
ミネラルウォーター 10元(40円)〜30元(120円)

台湾産のミネラルウォーターは比較的安いですが、

海外ブランドのミネラルウォーターは高いのでご注意ください。

無料の飲料水機が設置されている

ペットボトルの水は安全に飲めますが、水を飲むたびにお金を使うのを勿体なく思う人もいるでしょう。
台湾には無料の飲料水機があちこちに設置してあり、ろ過された水道水が飲めるようになっています。
そのため、台湾人は水筒をもってこの水を汲んで生活している人も多くいます。

どうしても水道水を飲用する場合は

どうしても水道水を引用しなくてはならない時もあるかもしれません。
インドやアフリカのように赤痢・コレラ・肝炎のような重大な病気が蔓延しているわけではないため、そのままでも飲めないことはありません。
ですが、下痢などの症状が出ることは十分考えられますので、どうしても飲むときは煮沸消毒をするようにしましょう。
ホテルなどにはケトルも備え付けられているので、それで煮沸しましょう。

水道水を口に含むのは??

では、台湾で水道水を歯磨きやうがいで口に含むのは大丈夫なのでしょうか。
海外では、水道水を口に含むこと自体、危険な国もあります。
台湾では水を飲むことは控えた方が良いですが、うがいや歯磨きに関しては極端に神経質にならなくて大丈夫でしょう。
水道管が老朽化しているとはいえ、もともとはきれいな水なので、命に関わるような細菌などが入っているわけではありません。
ただし、小さな子どもや胃腸が強くない方は、念のためうがいなどもミネラルウォーターを使用した方が無難だと言えます。

台湾の水道代はいくらくらい?

出張などでホテルに泊まるくらいであれば、台湾の水道水が口に含むことが出来るか、が気になります。
しかし、台湾に常駐して働くとなると話は別です。
自宅の水道水の品質だけでなく、その料金も気になるところですよね。
台湾では水道代が家賃に含まれていることが多いですが、一軒家や比較的大きなマンションでは戸別で水道代を請求されます。

その場合、大体1ヶ月200元-300元(約720円~1,080円)です。(台北・一人暮らし)
日本に比べるとかなり安いですよね。激安です。
請求期間は日本と同じで2ヶ月ごと。
台湾中央政府経済部が管理する機関である、「台湾自来水公司」というところから請求がきます。
ただし水道水が気軽に飲めないことを考えると、飲み水はミネラルウォーターを別で買う必要がありそうですが、それでも日本に比べると破格の安さといえます。

以上が台湾の水事情となります。
日本と同じ感覚で水道水を口にすると、思わぬ腹痛などに襲われる恐れもあります。
何より、不慣れな土地で体調不良になるとストレスなども多大にかかってしまいます。
まずは安全なミネラルウォーターを購入して飲むことをオススメします。