台湾の文化

【台湾赴任者必見】台湾島内と台北市内の交通移動手段

生活していくうえで欠かせない「交通」の問題。 殊更不慣れな海外での勤務生活ともなれば、通勤などの移動時くらいはストレスなく過ごしたいものです。 台湾は他のアジア諸国に比べると、交通機関に関しては日本と雰囲気が似ています。 […]

台湾の文化

生活していくうえで欠かせない「交通」の問題。
殊更不慣れな海外での勤務生活ともなれば、通勤などの移動時くらいはストレスなく過ごしたいものです。
台湾は他のアジア諸国に比べると、交通機関に関しては日本と雰囲気が似ています。
ここでは、台湾での交通について解説します。台湾進出や観光旅行などを検討している方はぜひご参考にしてください。

意外と便利!?台湾の交通について

海外進出の第一歩を台湾にする理由として、親日、物価が安い、優秀な人材がいることの他に、「日本から近い」ことが挙げられます。
ビジネスパーソンにはありがたいことに、羽田空港から日系2社、台湾系2社の航空会社が台北松山空港まで、毎日直行便が運航しています。その数1日8便!
急な出張でも何とかなることが多いのです。 上手くいけば当日でもチケットを入手できますよ。

さて、そんな台湾の交通事情ですが、台湾島内をぐるっと1周するように鉄道が走っており、長距離バスや路線バスなど、各種交通機関が発達しています。
台湾島内は交通網が発達しており、どこに行くにも意外と簡単に行けてしまうのです。

台湾国内の移動手段

台湾国内の移動手段としては飛行機、新幹線・鉄道、レンタカーの三種類が挙げられます。
台湾は国土面積が小さいため、国内を移動しやすいですが、適切な方法を選ぶことに越したことはありません。
それぞれの移動手段について下記に解説しましたので、ぜひご参照ください。

飛行機


台湾国内は鉄道や新幹線での移動が主ですが、「東部エリア」と「離島」に行く際には飛行機の方がスピーディーです。
例えば台北~台東に行くには新幹線は通っていないので、列車を使う必要があります。
しかし列車だと一番速い「太魯閣号」でも、なんと3時間半もかかってしまうのです。
それが飛行機を使えば、台北~台東エリア(花蓮・台東・馬公など)までの所要時間はたった1時間!(※天候や状況により変動あり)
すぐに行けてしまうんです。

主な台湾島内の国内線は、

・Far Eastern Air/遠東航空
・UNI AIR/立榮航空
・MANDARIN AIR/華信航空

の3社があります。
普段の業務では国内線を使う機会はあまりないですが、必要に応じて飛行機を使うことを検討してみましょう。

新幹線(高速鉄道)

正式名称は台湾高速鐵路、略して高鐵(ガオティエ)ですが、日本の新幹線技術が導入され、外見も無い件も新幹線700系にそっくりです。
ここでは便宜上新幹線と呼称します。

台湾島内の西側を、南北を縦断するように走る新幹線。
台北郊外の南港から、高雄の郊外にある左営まで、348.5kmの総延長(所要時間:約1時間40分)が専用の線路で結ばれています。
駅は全部で12駅あり、台湾最大の空港である、桃園空港の最寄りも通っているため、台中や台南、高雄へ移動する場合はこの方法で移動する人が多くいます。

鉄道(火車)

鉄道(火車:フオチャ)は、台湾島内を一周できるように走っています。
日本のように細かい路線ではないので非常に分かりやすいです。

普段の通勤(台北市内など)で使うことはなかなか無いですが、主要都市と観光地を結んでいるので、休日の観光などで大活躍するでしょう。

レンタカー

日本の免許証を持っていれば、台湾島内で運転することも可能です。
その場合、日本のJAF翻訳文発行窓口で申込書と日本の免許証を持参すれば、免許証の中国語翻訳文が発行されます。
JAFへの手数料は3,394円(/通・税込)で、所要日数は即日~2週間程度です。

発行された中国語翻訳文と日本の免許証があれば、台湾島内で運転することが可能になります。
有効期間は台湾に入境してから1年間、または免許証の有効期限のうち、早い方です。

現地のレンタカー店は別名「租車(ズーチャー)」とも言います。

料金は1日レンタルで2,000元程ですが、1ヶ月でまとめて借りると1日500元程で借りることも可能な場合もあります。(※店によって値段は違うので都度確認が必要)
長期滞在の場合は、自由に移動できるレンタカーを借りることもおススメです。

交通ルールの大きな違いとして、左ハンドル・右側通行が挙げられます。
標識などは日本とほぼ同じですが、日本と比べて運転が荒い傾向があり、またバイクの数もとても多いので注意が必要です。

■参考:JAF「日本の免許証の中国語翻訳文 申込案内」
http://www.jaf.or.jp/inter/taiwan/

以上が主な台湾国内の移動手段となります。
目的地や予算などと照らし合わせて、最も適切な交通手段を選ぶようにしましょう。

台北市内の移動手段

ビジネスの観点からいうと、台北市内の移動手段も抑えておきたいところです。
台北市内ではMRT(地下鉄・鉄道)、路線バス、レンタサイクル、タクシーなどの交通手段があります。
それぞれの交通手段についてまとめましたので、台湾進出の際にお役立てください。

MRT


台北市内を走る、市民の交通の要の電車です。
現地でも、通勤手段として多くの人々に利用されています。
地下式と高架式があり、路線は6路線、開通しています。

運行間隔は日中は約4~8分、ラッシュ時は3分ほどと、日本の山手線のような感覚です。
台北市内の主要な場所に通じているので、観光客でも安心して乗ることが出来ます。


乗車する際にはトークンと呼ばれるコインを購入し、改札を通ります。
またICカードの悠遊(ヨウヨウ)カーも販売されているので、乗る頻度が高い場合はこちらもおススメです。

路線バス

台北市内であれば、ほとんどのエリア内を運賃15元均一という安さで移動が出来ます。
しかも300を超える路線があるため、観光地に行くにも不便がありません。
しかし、バスの運転手さんは日本語を話せない方も多く、バス内の表示も中国語がほとんどであること、また時間も決まった時間には来ないことが多いため、ある程度慣れてきた中級者向けの移動手段とも言えるでしょう。

レンタサイクル(YouBike)

台湾、特に台北市内は自動車やバイクが多く、朝や夕方の通勤ラッシュの時間帯は交通渋滞に悩まされることもしばしばあります。
そこで台北市内で始まったサービスが、レンタサイクルの「YouBike」。
ノー免許で、渋滞している車の横をスイスイ駆け抜けられるのです。
自転車そのものも綺麗で、返却は空いている専用駐輪場ならどこでもOKというのも魅力的です。
YouBikeの利用料金は、一般か会員かで分かれています
一般と会員の違いは下表の通りです。

  一般(シングルレンタル) 会員
利用対象 一般的な使用 長期的な使用
支払い方法 クレジットカード 悠遊カード、イーカートン(交通系ICカード)
支払い方法登録方法 KIOSK(※1)のみ

・オンライン

・アプリ

・KIOSK(※1)

料金

4時間以内:30分ごとに10元

4~8時間以内:30分ごとに20元

8時間以上:30分ごとに40元

4時間以内:30分毎に10元

4~8時間以内:30分毎に20元

8時間以上:30分毎に40元

(※1)YouBikeに設置されている貸出機のこと。ここで支払い方法の登録を行う。

一般と会員で料金は同じですが、支払い方法が一般はクレジットカードのみなのに対し、会員は交通系のICカードが利用できます。
また支払い方法の登録もオンラインやアプリであらかじめ行えるため、使用頻度が高くなってきたら会員になった方が良さそうです。

タクシー

タクシーは、台北市内外問わず、台湾島内であればどこでも走っています。
重い荷物を持っているときや天気が悪いときなど、日本と同じくその場から目的地まで直接移動できるタクシーは欠かせません。

台湾のタクシーの料金体系ですが、主に、台北市内などの都市部はメーター付き、地方は料金を交渉で決めることが多いようです。
台北市の場合、初乗りが70元、以降200mごと、もしくは1分20秒ごとに5元ずつ加算されていきます。
夜間(23時~6時)の場合は、追加運賃として20元が加算されます。
(※2018年8月時点のデータのため、料金は変動することがあります)

台湾のタクシーは、ボディが黄色で塗装されていることから、「イエローちゃん」の愛称で呼ばれることもあります。
諸外国に比べて日本語が通じる運転手さんが多いですが、中国語のみの方もいますので、行先を予め紙に書いておくか、ホテルのフロントで呼んでもらい、行先を伝えた方がいいでしょう。

以上が台北市内の主な交通手段です。
近年注目されているのはレンタサイクルでしょうか。
日本でも観光用のレンタサイクルは普及しつつありますが、台湾ですとビジネスの場にも広まっています。
気温が高い台湾ですが、レンタサイクルですと交通費も抑えられるというメリットがあるので、ぜひ利用を検討してみましょう。