会計と税務

台湾の駐在員=非居住者とは限らない?居住者、非居住者の基準を知ろう

台湾赴任を検討する際、台湾に赴任する人が日本の(所得税法上の)居住者に該当するのか、非居住者に該当するのかは、 […]

会計と税務

台湾赴任を検討する際、台湾に赴任する人が日本の(所得税法上の)居住者に該当するのか、非居住者に該当するのかは、非常に大きな違いが生じますので注意が必要です。
特に、所得税の課税対象になるか否かという点の基準になるため、注意が必要です。

居住者という漢字だけをみると、
台湾に赴任することに決まった=日本の非居住者になる
と考えてしまいがちですがそうなるとは言い切れません

言葉だけで判断すると上記のようになるのですが、法律上の定義が異なってくるのです。
日本の税法では、明確な基準を設けて居住者か非居住者かの判断をすることとしています。

こちらでは台湾駐在員になる方が居住者になるか非居住者になるかを解説しましたので、台湾駐在員を派遣する予定のある方はご参考にしてください。

居住者の定義

まず居住者の定義を確認しましょう。
所得税法の規定では
「居住者とは、日本国内に住所があるかまたは現在まで引き続いて1年以上居所がある個人」
としています。

つまり、台湾のホテルなどで長期滞在をしていても、日本に住所があるのでしたらその人は「居住者」ということになります。
居住者の人には所得税が課せられるため、日本で所得税の課税が発生されます。
長期に台湾に滞在していても、日本に住所があるということは「出張」とみなされます。
台湾での居留日数が183日未満の人には台湾での課税はありませんが、それを超えてしまうと台湾でも課税されてしまいます。
つまり、所得税の二重課税が発生されてしまうことになるため、ご注意ください。

さて、居住者ですが、居住者でも「非永住者」と「永住者」に分かれます。
それぞれについて確認しておきましょう。

居住者の中の非永住者と永住者の定義

所得税法の規定では
非永住者とは、

「居住者のうち日本国籍がなく、かつ、過去10年以内の間に日本国内に住所または居所を有する期間の合計が5年以下である個人」
としています。
永住者とは、「非永住者以外の居住者」であるとされています。
これらの要件を満たす人は、日本における居住者に該当すると判断されます。

所得税法でポイントになってくるのは「非永住者」の場合です。
非永住者は日本国内と台湾国内、どちらで所得を受け取るかによって課税対象が異なってきます。
台湾国内で報酬を受け取れば問題はないのですが、日本国内で受け取ると日本国内でも所得税が課税されてしまい、二重課税になってしまうこともあります。
台湾の駐在員の日本における所得税」については別ページで詳しく解説しているので、そちらもご参考にしてください。

非居住者の定義

非居住者とは、「居住者以外の個人」=上記の居住者の要件を満たさない人全てが該当します。
より具体的な基準をいうと「国内に住所を有せず、又は現在まで引き続いて1年未満しか居所を有していない」個人を指します。
国内に住所も居所も全く有しない個人が非居住者ということになります。
非居住者への課税範囲は「国内源泉所得に限る」ということになっているため、国内の所得以外は課税対象とはなりません。

注意!住所の判断:台湾に住所があっても非居住者とは限らない

上記の居住者の要件にある「住所」とは、形式的な判断ではなく、「客観的事実」によって判断することとされています。
たとえば、現実に台湾に登録上の住所を有していても、客観的事実として日本が生活の拠点になっていると判断された場合には、居住者の要件を満たすことになり、非居住者には該当しないということになります。
「台湾に住所があるから日本では非居住者でしょう」と思っていても、実際には居住者扱いになって思わぬところで課税されている…なんてことにもなりかねないのでご注意ください。

<表>

居住者か非居住者かの判定がつかない場合、管理法を適用する上で様々な齟齬を生み出しかねません。
そのため、居住性の判定について、認定の申請を銀行などに行うこともあります。
いずれにしろ、駐在員はこれから台湾現地で様々な業務にあたる必要があるため、生活に必要なインフラ面は会社側で用意してあげるほうが、業務に集中して貰えてよろしいでしょう。
駐在員にとって最も適切な生活形態になるように、居住者・非居住者の知識などを把握しておきつつ、税理士などの専門家に相談してみてください。

駐在員が居住者か非居住者かを抑えた上で「台湾の駐在員の所得税」についても抑えておきましょう。