函館市が台湾に向けて緊急プロモーション
9月6日に北海道胆振東部地震が発生したことで地震の影響を懸念し、台湾人宿泊施設のキャンセルが相次いで起こりました。
そのため、地震の影響を受けた函館市が、北海道の観光の安全をPRすることを目的とした訪問団を19日~22日の4日間にわたって台湾に派遣しています。
訪問団を構成するのは、片岡格副市長や同会議所の酒井康次専務、函館国際観光コンベンション協会の布谷朗専務らです。
函館市では、地震による建物などへの目立った被害はありませんでしたが、停電により街の明かりが減った地震直後の函館の様子が台湾のメディアで報じられたことにより、台湾の人々に被害の様子が重く受け止められたのではないかと思われます。
今回の派遣で、訪問するのは、サンリオキャラクター等のジェット機で有名なエバー航空、台湾の格安航空会社であるタイガーエア台湾の2つの航空会社と康福旅行社など5社の旅行会社です。
エバー航空とタイガーエア台湾は、日本各地と台湾を結んでおり、函館との直行便も運航しています。
また、台湾から北海道への団体旅行客を送りだしている康福旅行社では、PR動画などを用いて、片岡格副市長が、函館の現状を伝え、観光にも影響がなく安全であることをアピールしました。
函館に訪れる外国人観光客の半数以上は台湾人
昨年度に函館市内に宿泊した外国人旅行客のうち、台湾人旅行客の割合は、55%を超えています。
このように半数以上が台湾からの旅行客であることから、台湾の人々に函館の安全をPRすることは、とても重要なことであるとわかります。
函館市は、訪問団を派遣し、安全のPRをするほかにも、動画投稿サイトである「YouTube」を通して配信中であった震災後の停電から復旧した函館の様子を伝える映像に新たに台湾で使用されている繁体字版を追加しました。
この映像では、繁体字の字幕表示で、地震から2日後の函館の夜景や空港や駅観光地などの街の様子、飲食店や旅館、ホテルなどが通常通りに営業されていることが伝えられています。
このように函館市では、台湾からの旅行客の減少を防ぐための活動を行っています。これらの活動により、函館のみならず、北海道全土に台湾人観光客が多く訪れ、北海道の復興に繋がっていくことが願われます。